『聖母たちのララバイ』を歌う資格

昨年、30になった。
母や親類から結婚はまだか?と言われることがない代わりに、
あなたのランドセルは見れないわ、
あなたの卒業式に出られないだろう、
高校生のあなたが見れたら文句ない、
大学の卒業式は出られない。
と、わたしが幼稚園の頃から死ぬ死ぬ詐欺をし続けた祖母から
「ひ孫を抱くまで絶対に死なない」宣言をされた。

おばあちゃん、不死鳥になるってよ。

この数カ月で色々あった。
数年間も色々はあって、簡単に言うとオウンゴールハットトリックを決めた。
馬券なら大穴三連単でお釣りが来る程度に、色々あった。
色々のひとつが、仕事の相談で1度だけ食事をしたおっさんに
その職場を辞めたあとに、また会ってくれる?とストーカーもどきなメールを頂戴したことなので

あとは察してほしい。

そこで無職になって1ヶ月弱、引きこもって生きていたのだけど
どうしても叫びたくなって、1人でカラオケに行ってきた。

1人だから、アニソン歌い放題。
1人だから、昭和歌謡歌い放題。
1人だから、踊りたい放題。

田村ゆかりの「Fantastic future」をライブバージョンで流して歌い踊ったし
パワーのカケラもない声でリサも歌った。
誰も見ていないから、松田聖子の「夏の扉」もノリノリで扉を開けた。
このあたりでちょっと声も調子が出た気がして

聖母たちのララバイ』を熱唱した。

聖母たちのララバイ 岩崎宏美 - YouTube


私には、青いまぶたにそっと口づけする相手はいない。
私には、生まれ変わって母になり、命さて差し出したい相手もいない。
なんなら甘えてもらえるほどの胸もない。
けど、私は偉大な聖母様だった。完璧になりきった。

それなのに…
それなのに…

2番のサビ直前で、着信。

鳴らない電話として、日々、ねこあつめとTwitter専用機として君臨する私のスマホが、
あの荘厳な2サビ直前で…

ブルブル震えやがった。
しかも、それは15年来の悪友だった。

「おい、おめぇ暇だろ?」

はい。
暇などころか今、無職です。
それでも1人で「聖母たちのララバイ」を、聖母様の気持ちで熱唱してるし
これから聞かせどころの2サビを歌いきらんとしているところなの

「今、ヒトカラしてて!聖母たちのララバイの2サビのいちばんいいところだよ!!!」

ってキレたら、19時に繁華街に召集令が出された。
人のお金で飲むビールほど美味いものはない。
これは私が偉大なる聖母であっても、命さえ差し出せても、譲れない。

悔しいから、聖母たちのララバイはもう一度入れて歌い切った。
でも2度目は、自分が聖母様だとはとても思えなかった。
悪友が連絡をくれなかったら、数日間は聖母様のつもりで過ごすところだった。
グッジョブ!悪友!!


ちなみにその飲み会は5名いたのに、4名が未婚で、30を超えている。
みんなで話し合った結果、やっぱり孤独死は嫌だから
未婚チームは未婚者を集めてルームシェアして、
子どもが出来たら出て行くエクストリーム同棲でもすべきでは?
いや、もう少し現実的に考えて、65になったら、グーパーで相手を決めて
恨みっこなしで婚姻届出して、
どちらかが死んだら遺族年金とかもらえるように、助け合い老後を送ろう!ってことになった。


私が「聖母たちのララバイ」を歌う資格手に入れるのは、来世に期待する。

岩崎宏美 ベスト 聖母たちのララバイ シンデレラ・ハネムーン 夢狩人 好きにならずにいられない 二重唱 ロマンス センチメンタル 未来 思秋期 夏に抱かれて 万華鏡 すみれ色の涙 BHST-129

 

どちらも松本隆の作詞ではないけれど、名曲です。