"おんなのこ"は、松本隆さんが教えてくれた

男の子に好かれるように、キャピキャピして、わかんなぁいとか、だいたい嫌われるぶりっ子。

今日、テレビで松田聖子さんがぶりっ子の発祥の人であるように扱われていて、ちょっと私の昭和歌謡への何かが炸裂した。

「ぶりっ子」を定義したのは石野真子さんの振る舞いを、メディアがそう囃し立てたことに由来します。

そして、そのぶりっ子の定義に美しくハマり、世の老若男女を松本隆筒美京平松任谷由実(呉田軽穂)、他の名作家たちを駆使したのが、松田聖子さんだ。

アイドルが大好きなのは、"女の敵は女"と言われ続けても折れない強さ。

だから松浦亜弥さんがデビューしたときに、これはキタと思ったし、AKB48はずっとまゆゆ推している。

友達から、あの子は目が笑ってないから怖いと評されたけれど、まゆゆの魅力はそこじゃない。強さだ。

彼女の強さは卒業してからも報われて欲しいし、卒業するならば今まで我慢してきたことを全部叶えて幸せになってほしいなと願っている。

アイドルって偶像だから、その偶像を演じきれる度胸と根性とすべてを備えて初めて、アイドルなんだ。だから尊敬している。

某結婚騒動で巻き込まれ的になった声優で歌手のお方も、40過ぎてお姫様ドレスだけれど「世界一かわいいよ」を徹底している。

結婚云々も、どうか本人が一番幸せになってくださったらどちらでもいい。

 

こんな私も、中学生の頃は松田聖子さんも松浦亜弥さんも大嫌いだった。男に媚びて……。という僻み炸裂の嫌い方をした。

でも、マシューズベストヒットTVで聴いたマシューと聖子ちゃんの「瞳はダイアモンド」は、衝撃だった。

こんなにかわいい歌があるなんて!嫌いだったのにサビをすぐに覚えてしまい、歌いたくなった。

だから松田聖子さんのベストを親にねだった。

「相変わらず変な娘」で片付けて買ってくれたのが沼の始まり。

成人してすぐに少しだけ働いていた音楽関係の事務所で、大先輩のおじさまから

「あんこちゃん好きだろ?」と、松本隆さんのベストや筒美京平さんのベストを餌付けしていただいた。

 

もう、問答無用にかわいかった。何もかもが、かわいくて素晴らしかった。

こんな"アオハル"したかった!

 

高校生の想い出に何もない(病気で修学旅行も行っていない)私は、青春の記憶がライブハウスだ。

でも、聖子ちゃんの歌の中にはたくさんの青春があった。

我が身に起こってもいないのに、まるで大人になってから甘酸っぱい青春、卒業という大きな別れを、初体験させてもらう気分。

その一番のキッカケは、松本隆さんでした。

「女の子なんだから、かわいい方がいいじゃない」

なんの根拠もなく、そう思った。

それから、かわいいってなんだろう?男性に、ではなくて、人に好かれるってなんだろう?と思うようになった。

 

女性の独立が増えた今、こんなことは差別と言われるのかもしれない。

でも私は松本隆さんの歌詞で青春トリップをして、そのときに強く思った。

 

かわいくないより、かわいい方がいい。

醜いより、美しい方がいい。

嫌われるより好かれる方がいい。

 

だって男に媚びろなんて歌詞は、1曲もないんだから……。

ぶりっ子はムカつくかもしれないけれど、ぶりっ子を演じられる女の子は強い子。

その頂点に今、立っている松田聖子さん。

あの時代に、松本隆さんが歌詞を提供していなかったら、私は今もアイドルを忌み嫌っていたかもしれない。

かわいい方がいい!と思えずに、歪んでいたかもしれない。

私の青春は、松本隆さんが作ってくれた。

甘い初恋も、苦い失恋も、ヤキモチも何もかもが、松本隆さんの歌詞の世界でバーチャルリアリティみたいに体験したことだ。

最近、改めて注目を浴びているので、是非とも歌詞だけでも読んでみてほしい。

美しいことばが、たくさんある。

美しい恋愛が、失恋が、決意がたくさんある。

 

 でも気をつけてね。本気で歌いたくなるけど、我にかえると
「やばい!私は松田聖子さんじゃなかった!」
と、本気で落ち込むから……。