趣味で、明日は裏方業だよ!
昔は音楽の世界に足の小指の先っちょを浸していました。
就活なんてしたことなくて、趣味とバンドの裏方不足を兼ねて手伝っていたら
打ち上げで事務所に来ないか?と誘われたからです。
拾ってくださった上司も昔の方だから
「やってみろ、責任は俺が取る」と、全部がぶっつけ本番で染み込ませていく教育でした。
その代わり、THE 師弟関係という形なので、首を掛けて守っていただいていました。
とても、あったかい師匠でした。
身体を壊して音楽の世界は引退した今も、理由はよくわかんないけど(笑)師匠が呼んでくださることがあります。
一周して、わたしもお父ちゃんと呼んでいるし、敬語が抜けるくらいに仲良しです。
そんなお父ちゃんから手伝って!と素敵なお誘いメールが届きました。だから、バンド側の裏方さんを一年ぶりくらいにやります。
「猫の手 貸します」
師匠には、師匠の人生を賭けて守ってもらったからこそ、本気を出したいのです。
物販に立つなら、やはり売らねばなりますまい。
とはいえ、バンドにいいライブをしてもらわない限り、売れるものも売れないですよ。
しょせん、物販スタッフがやれることなんて限られすぎている。
バンドはその重圧も、ファンの愛も全部背負ってがんばっているんですから、気合が入りますね!
たとえ、2度と会わないかもしれないお客様でも、全力で対応できる瞬間が来た!って気がします。
物販は、どうアプローチしたら目の前のお客様は笑ってくれるかな?楽しかった!と心から家に帰って、もう一度思い出してくれるかな?と
コミュニケーションを考えさせられる場所です。
昔は物販、大嫌いだったのに……。
師匠のところを出て、別のバンドさんと直接、ギャラをいただいてやった頃のお客様たちが、かわいくてかわいくて!
もう、みんなお客様が素敵な女の子たちで、それから気づいてしまいました。
物販、超楽しい(笑)
みんながライブ楽しかったー!って私に、真っ先に、キラキラの笑顔で伝えてくれるんですよ。
「実は不登校だったのだけれど、どうしてもライブに来たかったから親と話し合った」とか、すごくがんばってライブに来てくれたことを打ち明けてもらえたことも……。
目の前でかわいいお客様に伝えられて、ありがとうなんて言われたら、がんばっちゃう(笑)
そこを家庭の都合で抜けたときには、ラストの現場で、お手紙をくださったお客様もいました。
「あんころさんは、物販スタッフは誰でも変わらないと言っていたけど、違いますよ。あんころさん、いつもニコニコ笑っててくれた。だから気持ちよく帰れたんです」と書いてあって、涙が止まらなくなったことも覚えています。
伝わってたんだな、ニコニコしてあの子達を迎え、送りたかった気持ちが……。
そのお手紙たちは、今も大切にしています。
久しぶりの興奮と、少しの懐かしさに寝付けないまま書いてしまった。
明日、いいライブをしてくれると信じてーー。
私も、ベストを尽くします。待ってろよ、お父ちゃん!